Toranomon Medical Clinic

虎ノ門メディカルクリニック

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2025年6月より、虎ノ門メディカルクリニック院長に就任いたしました遠藤 澄怜(えんどう すみれ)と申します。

私は10代の頃、遺伝性疾患の診断を受け、生涯にわたり共生せざるを得ない病と向き合うことになりました。現代医学において根治が不可能とされる難病や遺伝性疾患の診断は、その瞬間から患者様の人生観を大きく変え、解決策のない問題とともに、終わりの見えない不安を抱えて生きることを強いられます。

多感な時期に遺伝病が発覚した私は、学校生活、治療、進学、仕事、そして将来のライフプランまで、あらゆる局面で困難に直面してきました。
病気に対する社会的認知や周囲の理解不足、自責の念、精神と表現の不一致、人間としての価値や、パートナーとの関係性の中での葛藤。同様にこうした要素は、患者様お一人お一人の人生に深く影響を及ぼします。
私は、様々な難題を当事者として経験してまいりました。患者様が個別に抱える複雑な問題や深刻さは、当事者にしかわからないのが現実です。


どんな名医でも、個別の状況の中で発生した問題を当事者と同等に深く理解・共感することは、人間の能力として難しいということを、私は自らの体験から学ぶことができました。

私は医師となった今もなお、日々問い続けています。

「医師として、患者様に何ができるのか?」

「寄り添うとはどういうことか?」
この問いに対する答えを探し続けながら、日本の医療制度の中で着実に診療経験を重ねるとともに、国内外の医療・健康分野において柔軟な学びを継続してまいりました。

人は病気を宣告されたとき、大きく分けて三つの負担、いわゆる「三大コスト」を背負うことになります。

・身体的負担:症状そのものや治療に伴う苦痛、身体の制限や疲労
・精神的負担:自己否定、孤独感、将来への不安、自尊心の喪失、生きる意味への問い
・経済的負担:医療費の継続的支出、通院コスト、就労制限による収入減少

これらの中で、どの負担が最も大きいかは患者様の置かれた状況により異なるでしょう。最終的には精神的な苦悩に帰着することが多いのではないかと、考えています。

私自身、医師になる以前は一人の患者として、社会に適応するために自分を偽りながら生活していました。

同時に、治療の可能性を探し続け、世界中の知見を探求し、現代医学では根治不可能と言われている自らの病と向き合ってきました。その過程でたどり着いた結論があります。
「どのような問題にも、必ず向き合い方の選択肢がある」
ということ。
そして、「患者様に、自らの力で “生きる喜び” を再び感じることができる状態へと導く方法は存在する」
ということです。

病気や症状にともなう心の深い痛み(精神的負担)に寄り添い、たとえ病気や治療にともなう苦痛や困難があっても、「生きている実感」や「心の充足感」「幸福感」を得られる状態へと導いていく「お断りしない診療」、これが私が目指している医療のかたちです。

当クリニックでは、従来の西洋医学にとどまらず、脳科学、神経生理学、心理学、統合医療、分子栄養学などの分野にも幅広くアプローチし、個々の症例と価値観に応じた治療のご提案が可能です。人は、それぞれ異なる価値観や人生背景を持っています。
世界には数多くの医療のかたちがありますが、私は常に
「患者様の価値観に合った医療との出会いこそが、治癒力を最大限に引き出す鍵になる」
と考えています。
心から納得し、安心して受けられる医療があってこそ、人は本来の力を発揮し、回復へと向かっていけるのです。

当クリニックでは、遺伝性疾患、難病、がん、精神疾患と診断された方、そして医療機関にかかったことがなくても生きづらさを抱える方まで、「お断りしない診療」を信条としております。目に見える症状の有無にかかわらず、潜在意識や神経システムへのアプローチを併用して、個別に設計されたプログラムを提供し、必要であれば新たなメソッドの開発にも取り組んでおります。

もちろん、日本で一般的とされている保険診療や西洋医学的治療もご提案することも可能です。検査や薬の処方を含む標準的なアプローチを行う柔軟性も、個々の症例や生活背景によっては必要性のあるものと考えております。
しかしながら、私自身の考えとして、いわゆる「一般的な保険診療」は人間の本質的な健康や治癒を導く医療のあり方とは異なると考えております。
多くの保険診療の前提にあるのは、「病名をつけて、症状に対する対症療法を施す」という構造であり、その多くは本質的な原因にアプローチする医療ではないと感じています。

また、よく使われる血液検査の「基準値」においても、本来あるべき理想的な数値ではなく、むしろ「基準値から逸脱した値」が本来の身体にとっては理想的な数値となる場合もあるという点にも注意が必要です。
(参考「健康診断の正常範囲と真の健康とのズレ」「検査値の正しい読み方」)
このような医療の仕組みや指標に対する誤解や過信は、患者様が本質的な回復から遠ざかってしまう原因となる場合もあります。

そのため、血液検査を用いた一般診療であっても、私の診療の基本方針としては、オーソモレキュラー栄養療法(分子栄養学)の視点を中心に据え、身体が本来持っている機能と回復力を最大限に引き出す医療を重視しています。また、必要に応じて、保険診療や西洋医学の知識を補助的に活用しながらも、根本的な改善を目指す診療をご提案いたします。

私の診療の核となるのは、「病気」というラベルにとらわれず、その人の本来のポテンシャルを引き出す医療です。実際に改善困難とされていた患者様が、「本来の自分」を取り戻し、健やかな心身で日常を過ごしておられる姿を、これまで数多く見届けてまいりました。「身体の不調に対して専門家の力が必要なとき、その “専門家” が必ずしも “医師” であるとは限らない」



私は「医師」という肩書ちながら、医療・健康分野における視野を拡張し、多角的な見地から患者様にとって最善の選択をすべきであると考えています。

当クリニックでは、人間のより根源的な部分にアプローチし、各専門委の皆様と協力心身全体の調和を図ることで、複雑な問題や難解な症例にも真摯に向き合い、患者様の可能性を最大限に引き出す医療を提供しております。
どのようなご相談でもかまいません。

「ここに来てよかった」と思っていただける時間と空間をご用意して、皆様をお待ちしております。

2025年6月11日
虎ノ門メディカルクリニック 

院長  遠藤 澄怜 

 

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